ウェーバー WEBER
■WEBER DYLITE FROG SIZE 1/0 HOOK No.DF 1/10oz. 1970's
ヘドンのポップアイと並んで、このフロッグも日本には全く入ってこなかったフライロッドフロッグの一つです。これとは別にスピニングフロッグというルアーキャストサイズが存在しますが、そちらの方は書籍「ブラックバス釣りの楽しみ方」でも紹介され、スミスが輸入していたのでご存知の方もいるかと思います。ただ、人気は今ひとつだったようで、ハリソンスーパーフロッグの前では、影の薄い存在だったことは確かです。
フライロッドフロッグについては、このページの広告にもあるように、1950年代から存在していたようで、パッケージのデザイン等から察すると、1980年ごろまで製造されていたものと思われます。特筆すべき点は、フックポイントが上を向くウィードレス構造になっているという点で、ヘッド前面はウィードを乗り上げるようにスライダー的な形状にデザインされています。
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■ウェーバー社はフライタックルメーカーであると同時に、アンプカにさきがける大規模なコマーシャルフライメーカーでした。実際にその起源はフライの製作に始まっていて、1896年にキャリーフロストが自分の父親にフライを作ったのが始まりです。その後は、1920年にフロスト釣具会社、1926年にウェーバー・ライフライク・フライ社、1958年にはウェーバー釣具会社となって総合フライタックルメーカーとなります。ウェーバー社の特筆すべきは点は、やはりフライ専門メーカーだった点です。ヘドンやサウスベンドのようなバスプラグをウェーバー社はほとんど作りませんでした。そして、急速に普及したルアータックルとともに、ウェーバー社は姿を消します。しかしその一方でフライメーカーとしての品揃えは驚異的で、ニンフからアウトフィットまで、実に数千点の商品が存在しています。1940年代のカタログではウィスコン州の工場と、そこで働く女性職員の姿が紹介されています。今日で言うタイや中国での生産をアメリカ国内でやっていたウェーバー社の状況がよく分かります。
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■1957 ad Weber Lifelike Fly Co., Stevens Point、Wis.
1957年のウェーバーライフライクフライ社の雑誌広告。DYLITEとは、アメリカのコークス製造会社コッペルスが1954年に開発したプラスチック樹脂の名前のこと。ウェーバー社は1950年代後半に、これまでのコルクヘッドに替え、このDYLITE樹脂をポッパーヘッドに採用しています。この広告に登場するポッパーは、このページでも紹介しているマウスをはじめ、SLIM-BUG、POPPERAKLE、CRAZY-POP等々、1966年コピーライトの書籍「バスフィッシングの全て」に登場する全てのポッパーラインナップが紹介されています。
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■WEBER FROGAKLE 1940's
ウェーバー・ライフライク・フライ社時代のディアヘアフロッグ。試験管のようなチューブに入って売られていました。チューブには"
TIED BY WEBER OF STEVENS POINT, WIS.IF WEBER
MAKES IT A FISH TAKES IT". と印字されています。
■WEBER CRABAKLE 1940's
ウェーバー・ライフライク・フライ社時代のクレイフィッシュイミテーション。
ディアヘアボディにプラスチック製のビーズアイ。 |
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■WEBER WEEDLESS MOUSIE c.1958
ウエーバー釣具会社時代のディアヘアマウス。
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■WEBER SCALY POPPERAKL 1950-1960
スケイリーポッパー。コルクに代わって間もない頃のDYLITE製ポッパー。
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■WEBER FLY ROD MOUSE
1960年頃と思われるウェーバー製フライロッドマウス。プラスチック製のボディ表面にフロック処理(むら毛処理)が施されている。ボディ長は4cm。
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■WEBER POPPERAKLE
DYLITE樹脂製レッドヘッドポッパー。ウェーバー社の1960年頃の製品と思われます。サイズはヘッド部で約1cmのギル用です。
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