釣行記   リストへ戻る

リアルイミテーションは有効か?の巻   釣行日:2003/7/16 天候:晴れ
時間:16:00〜19:00 水温:未計測

最近、フローティングストリーマーというのがあるそうですね。僕も気になっていて、今回はそのテストを兼ねて、ワカサギがいるダム湖に釣行してみました。

僕のライトバグタックル用のフライ

写真の手前がフローティングワカサギである。トラウトショップで購入。一個500円。日本人プロタイヤー製作と書いてあったので、もしかしたらB氏のものかもしれない。僕は釣り雑誌をほとんど買ってないので、その辺の情報は詳しくないのだけれど、このフライはとてもよくできていて、見た目もさることながら、触った感触も小魚みたいに弾力がある。

もともと、このフライはブラウントラウトやヒメマスなんかを釣るためのものだと思う。でもバスに効かないわけがない。だって、ワカサギのリアルイミテーションですからね。

問題は、浮かべておくだけで、本当にバスが食うのかってこと。よく、セミフライとかをずーっと浮かべて釣る人いますけど、そもそもそういう釣り方が本当にバスに有効なのか?いろいろな水面の浮遊物の中で、バスがそれを外観だけでセミと思って食うのかどうか?それを試したかった。

リアルイミテーションの世界はバスの場合は難しい。トラウトだって、小さいからイミテーションできるのであって、あれが巨大なガガンボとかだったら、ずいぶん本物とかけ離れているなって思うかもしれない。

ということで釣り場へ。今回は当然ながら、毎年マス、ワカサギを放流している県内のダム湖に足を運んだ。

今回使用するタックルは、スミスのマリエットダイアモンドバックにフルーガー1494、ラインはDTの#5、リーダーは9' 2X


釣り場に到着したのは午後4時ごろ。そこはシャローが広がり、朝や夕方、場合によっては日中でもバスがベイトフィッシュをゴボゴボっと、追い回している光景をよく目にする場所である。水質は超クリア。


ちょっと浮かべてみた。

こんなふうに浮きます。下側は目がありますが、上側には目はありません。これを見て思い出したのは、Heddon SOS Wounded Minnow

コンセプト的には同じですよね。瀕死の小魚が助けを呼んでいる状態。こっちの方が、断然リアルですけれどね。でもリアルさに関していえば、最近のメガバスなんかの方がずっと上かもしれない。で、結構影響すると思うのはフライの場合、自重も本物に近いということ。波に揺れている姿もリアルさの一要素になっていると思う。

果たして、浮かべておくだけで釣れるのか?いや、釣れることは釣れるだろう。ただ、そういう釣り方がバスに本当に有効かってことを確かめたい。


広大なシャローに立ちこんで、ひたすら待つ。たまに、ピンピンともだえさせ、バスの気を引く。

ふと見ると、35cmくらいのバスがシャローを徘徊しているのが見える。バスもフローティングワカサギを意識しているはずだ。

ためしにフローティングワカサギを見えバスの鼻先に落とすと、ジーっと見ている。しかし食わない。なにが気に入らないのか。興味を失って離れていったので、再度ピンピンと動かすとまた近づいてくる。

別の場所にキャストしなおすと、落ちた瞬間、ゴボ!っといった。フッキングしなかったが、落ちたモノにはすぐに反応を見せる。しかしこれは見せて食わせたとはいえない。落ちたモノ=エサに反射食いしただけだ。

ちなみにこんな格好で立ち込んでいる。↓

ほとんどオヤジである。とても真面目にフライをやっている人間には思えないかもしれない。こんな格好で立ち込んで、「フライが有効か?」などというのも、実はおくがましいのだが、僕は軽装備で釣りをするのが好きなのでベストも着なけりゃ、余計なもの一切持っていかない。

ちなみに甚平って知ってますか?あれを着てフライでバス釣ると渋いよー。今度バスバギーなスタイルに追加しますので見てください。。

ということで、いつまで浮かべていても釣れないので、フライを替えてみることにした。フライはバスマドラー。芦ノ湖発祥のバスフライである。

僕のバスマドラーはこんな感じ。テールには黒の長めのハックル。青のティンセルシェニールにプラスチックアイをつけている。フックはロングシャンク#6


広大なシャローにキャスト。

しばらく待ってから

ピコ、ピコ、ピコ......




パフ!

これである。

サイズは42cmを超えていた。バスバドラー丸飲み。


その後、バスマドラーで数匹釣れた。が、どうしてもフローティングワカサギで釣りたい。これで釣れなければ目的が果たせない。

ということでだいぶ日も落ちかけ、フィーディングタイムになってきたので再度
フローティングワカサギにフライを替え、キャストする。

シャローからブレイクしているところにフライを落とす。ちょうど夕方深場からバスが上がってくる絶好のポイントである。


ピンピン

静止

ピンピン.....

静止...

しかし


でない!



その後、薄暗くなるまで待ったが、結局出なかった。

とても残念である。


しかし結論付けるには早いと思う。

もっとバスがワカサギを意識している時期だったら
結果は違っていたと思う。実際、ベイトフィッシュ
を追い回している光景は今回は見られなかった。
そういう時期は逆にアトラクターが効かない。

ただ、それは一時的なもんである。
仮にそういう時期に有効だったとしても、
バスマドラーの威力には驚いた。日中の誰も
釣れてないときに、あのサイズのバスをブレイクから
ひきずり出したのですから。


ところで、誰も狙ってないこんな場所↓

じつはこういう場所が、一番の狙い目だったりする。今回はできませんでしたけど。


ということでまとめ。

一応僕なりの考えなので、みなさんが、どう考えるかは別。


バスは動かないフライはやはり基本的に食わない傾向がある。

死んでいるエサも食わない傾向がある。

だから置いておくフライは効率が良いとはいえない。
たとえ、それがどんなにリアルであったとしてもだ。

リアルというのは人間が見てリアルということ。

バスはリアルなイミテーションよりも"動いている"ということに興味を示す。

イミテーションの世界は鱒たちのもの。

バスのフライは動いてなんぼ。

ただ特定の条件、たとえばバスがベイトフィッシュを追まわし、見失って
迷っているときに際にポッ!っと落としたら食うはず。しかしそれも
所詮、反射食いに近い。リアルじゃなくても出ることが多い。

フローティングワカサギはまた別の時期に使ってみようと思う。

ということで今回はおわり。


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