釣行記 リストへ戻る
フレッドアーボガスト社の1950年代のカタログ ![]() このカタログの中にある、おなじみの社屋の絵 ![]() この2階建てのレンガ造りの工場が建てられたのは1947年のこと。 住所は、313 WEST NORTH STREET, AKRON 3, OHIO この住所をグーグルのストリートビューに入れてみると、 ![]() なんと、まだ建物がありました。 現在は車の修理工場になっているようです。 外装はかなり変わっておりますが、間違いないと思われます。 右側の建物は1965年に増築した部分であり、 もともとのフレッドの最初の工場はここにあったとされています。 つまり、ここがアーボガストの聖地、アクロン(Akron)であり、 ヘドンでいえば、ドアジャック(Dowagiac)ということになるわけです。 ところで、この工場の着工は、1947年ということになっていますが、 フレッドが亡くなるのも1947年だとされています。 調べてみると、フレッドがスケート中に倒れるのは、 この建物が完成する直前だったようです。 したがって、フレッドはこの工場の完成を見ることなく、 あの世に逝ってしまったことになります。 さぞかし無念だったでしょう。 既にこのとき、フレッドアーボガストは11種類のルアーを発表していたとされ、 その中には後の稼ぎ頭、ジッターバグ、フラポッパーも含まれています。 ![]() 現代でいうところのカリスマルアーデザイナー、 偉才の創業者フレッドアーボガストさんが亡くなってしまったのですから、 会社にとっては、さぞかし一大事だったでしょう。 その後、経営権は奥さんと息子のアレンさんに引き継がれますが、 1953年に会社は他人に売却されます。 それを買った人が、Cy Porthouse という人です。 (名前を何て読むか分からないので英語で書いてます) この人は当時、筆頭株主だったはずですが、なぜか副社長でした。 やはり社長はアーボガストのような釣りキチでなければならない。 そう考えられていたようで、しばらくして社長に抜擢されたのが、 当時、年間150日釣行していたといわれる釣りキチ、 DICK KOTIS(ディック・カーチス)です。 上の写真でいうところの左下の、ちょっとサル系(失礼!)の人物です。 ですから、フレッドアーボガストさんは、自分の死んだ後に、 カタログの下でこんな人が社長をするなんて、全く予想もしていなかったし、 実際、彼とは生前に面識もなかったということになります。 ところで、フライロッドフラポッパーは初期型と、1950年ごろまでは 確かにアーボガスト自身のデザインですが、それ以降のフラポッパーは 実はディック・カーチスによるものです。 たとえばコレ↓1950年ごろまでのフライロッドフラポッパー ![]() 上アゴが大きく張り出したタイプで、これはアーボガストのデザインです。 それが、1960年代になると、上アゴの張り出しが抑えられ、 ラバーレッグが付き、ヘッド前面が赤に塗装されます。 ![]() このタイプのフラポッパーは、 アーボガスト社製ではありますが、デザインはディックカーチスによるものであって、 本来はディック・カーチスのフラポッパーと呼ばれるべきであると、 最近、勝手に思い込んだわけです。 そして以前から、このタイプのフラポッパーを復刻すべく、 当時のコルクヘッドを型取りし、何度も試行錯誤を重ねて、 ようやく完成したのがこのヘッドです。 ![]() 超軽量、オリジナルのコルクと重量も全く同じ0.4g ![]() 型はこんな感じです。 ![]() 昨年より、さらに改良を加えた結果、型は上下分割タイプになりました。 使用するフックも、ようやく探していたものが手に入りました。 ![]() デッドストックのマスタッド33900の#1/0 フレッドアーボガストの1/16o.z.フラポッパーに使用されていたフックは、 このマスタッド33900の別注バージョンだと思われます。 サイズは1954年のカタログによると、1/0フックとあります。 ![]() つまり、これを使うことで、フックまで完璧な復刻となるわけです。 しかし、どうしてもネックになるのが、フラスカートです。 オリジナルのラテックスラバー製のフラスカートは、今はどこにも売ってません。 シリコン製品ならいくらでもありますが、やはりシリコンではダメなんですよ。 ヒラヒラ感がイマイチなのと、表面の質感とか、全く違うのですね。 そこで結局、液体のラテックスを使って、シートから作成することになったのでした。 ![]() これが液体のラテックス。 アルミ版をコレに浸して乾燥させるとシートができるというものです。 しかし、これが最初はなかなかうまくいきません。 シートの厚さは0.1mm〜0.2mmに仕上げる必要があります。 厚さが均一にならないんですね。 最終的にはアルミ版の形状を工夫して、リサイクルショップから食器乾燥機を購入し、 その中で乾燥させると速く均一に仕上がることがわかりました。 ![]() そして完成したシートを抜き型の上に被せ、 その上にプラ板をのせて強くプッシュすると・・・・・ ![]() こんな感じでオリジナルと見分けが付かないフラスカートができちゃうのです。 ![]() 材質も寸法も、おそらく製法も?全く同じの20テイルフラスカート! ちなみにフライロッドフラポッパー1/16o.z.のフラスカートは、 5/8o.z.フラポッパーのフラスカートと同サイズだと思われます。 こうして苦節2年、フレッドアーボガスト社の1960年代フラポッパーは、 DON WEST製ディックカーチスポッパーという名で完全復刻されたわけです。 まあ、復刻といっても、ボク自身で使うだけですが・・・・(笑)。 当然のことながら、アクション、レスポンスはオリジナルと全く一緒。 バスタブの中でも確認しましたが、薄作りのフラスカートのヒラヒラ感は 結構釣れそうで、スゴイものがあります Actually the rubber skirts slowly curl up while the bug is at rest on the water! 水面でのポーズ中にもラバースカートはゆっくりとくねっているのです。 というフラポッパーの説明書きが大げさでないことがよく分かります。 それくらい、シリコン製のスカートとは質が違うのです。 ![]() ということで、ここからがようやく釣行記です。 早春の3月20日、完成したこのポッパーの威力を試そうと、 水温14℃を超えたばかりの近所の池へと出撃したのでした。 ![]() ちなみに、本当はこっちで釣りたかったのですが、 ポーズ中にいきなり出て、ラインブレイクして持っていかれてしまいました。 たぶん、ダンカンループノットが2回しか入ってなかったのだと思われます。 久しぶりに釣りに行くと、このザマです。 もうひとつのサンプルは、これまで何度もテストしていたやつで、 ラバーレッグが付いていません。 仕方がなく、とりあえず、岸際にキャストしてポーズをとります。 ポコン、ポコン、・・・ポコン、ポコン・・・・ 水温14℃。しばらく水に浸かっていると下半身がかなり冷えてきます。 まだ、時期的に早かったか? ポコン、ポコン・・・ポコン、・・ ドバ! ![]() サイズは46cm。 こんな激しい出方も久しぶりでした。 ![]() やはりラバースカートが威力を発揮したのでしょうか? すくなくともそう思わせるような、激しいバスの一撃でした。 ![]() 今年も、とりあえずシーズン突入です。 皆さんもよい釣りを! おわり リストへ戻る |