釣行記   リストへ戻る

ムーングローな釣りの巻 釣行日:2011年5月20日
天候:晴れ



アメリカのアウトドア雑誌 "SPORTS AFIELD"

今から60年前のこの雑誌には、当時の製品広告がたくさん掲載されていて、

現代からすれば貴重な資料になります。

たとえばこんなのとか、



ジッターバグの広告ですが、

奥さんが持つ時計の針は午前2時を指しています。

そしてベットで、PROBABLY OUT "JITTERBUGGING"
「またジタバッギングに行ってるんだわ」

翌朝、日が昇って、旦那が魚を持って帰ってくる。

その奥さんの表情が、呆れてると言うか・・・・


この広告が意味するところと言えば、やはり

トップウォーターの楽しみ方は60年前から全く変わっていないってこと。

夜な夜なジッターバグ投げて、カポ、カポ、ゴボン!楽しい、止められん・・・

そして奥さんは呆れる・・・・まさに現代の日本というか、

我が家と全く同じなわけですな。(笑)


まあ、夜釣りというと、人によっては敬遠する人もいるわけなんですが、

ボクは、トップしかやりませんから、

個人的には夜釣りは好きです。

夜釣りには夜釣りでしか味わえない独特の面白さがあります。

その面白さとは、ぼろげにしか見えない不確実さ故の面白さです。

聴覚を研ぎ澄ませ、ラインの先に発生する音に全神経を集中させる。

ポコン、ポコン・・・・・ポコン、ポコン・・・・・・・・この緊張感。

そして突然静寂を突き破って

ゴボン!

夜のバス釣りは聴覚主体の釣り。

だから楽しいのだと思います。



先日の大潮の晩、ボクはとある住宅街の野池にいました。

ムーングローという言葉がぴったりの大潮の晩です。


月齢が釣果に影響を及ぼすかどうか?

これについては全く信じていないボクですが、

こんな月明かりの下ならば、釣りをするのに全く困ることはありません。

だから満月の夜なのですよ。


コポン、コポン、コポン・・・・・・

Don West製カーチスフラポッパーの音はヘアバグなみに安定してます。

コポン、コポン、コポン・・・・・・


日中は芝刈りで大勢の人が居たこの池も、夜はひっそりと静まり返っています。

たまに聞こえるのはウシガエルの声、そしてそこにポッパーの音が入ります。

バーウ、バーウ、バーウ・・・・・

コポン、コポン、コポン・・・・・

ドバ!



サイズは45cm。

夜は結果がすぐに出るのがいいです。

居れば出るし、居なけりゃ出ない。

当たり前ですが、ハッキリしてます。


日中に比べ、警戒心が薄らぎ、

深場やストラクチャーに身を潜めていたバスが、

シャローを徘徊しているのです。


しかし結果が出やすくとも、夜のバスバギングは簡単ではありません。

ただでさえ、コントロールの難しいデカバグのキャステイングを

見えない夜にやるのですから。


そりゃ、こっちにだってハンディはあるのさ、っと言いたいワケです。


コポン、コポン、コポン・・・・・・・・・・



ゴボン!



リトリーブとロングポーズの繰り返しの後、

狙いすましていたかのように出たバス。

まるで、こっちを試していたかのようなスレた出方です。


なんせ、向こうも見えないワケです。

情報は月夜に照らされたシルエットと音のみ。

いつもより情報が少ない分、変な動きにも敏感に反応します。


だからミスキャストして水面なんか叩いたらもう出ませんし、

ミスキャストして引っ掛けたら、もうその場でポイント丸つぶれです。


だから夜に使うバスバグのスナッグガードは、

特に完璧でなければなりません。


ミスキャストしてもポロリとバグを水面に落とし、

何事も無かったかのようにまたリトリーブ....。

コポン、コポン、コポン・・・・・・・・・・


ドバ!



じつは最近、カーチスフラポッパー黒も作ってみました。

フラスカートは白と黒を10テイルずつ繋げて2色にしてます。

やはり、月夜の晩はシルエットが濃く出るブラックカラーがいいようです。



最後に釣った45cm。これも黒のカーチスフラポッパーで。




そしてこれは別のダム湖の流れ込みで釣ったバス。

これも45cmでした。

なんか、最近釣れるのは全部このサイズです。

30cmとかほとんど釣れません。

なぜでしょう、居ないんでしょうか?

そうなると、この池も、いよいよ少子化ということになります。

高齢化した野池は近い将来バスが減少し、

最終的には野池破産するんです。

今まで見てきた池が大体そうです。

日本で言うところの昭和40年代の高度繁殖期、

最初は子バスがたくさん居ますが、みんな同じサイズなので

共食いもせず、子供たちはひたすら、厳しい受験戦争を強いられます。

30cmくらいまでは一億総中流意識で成長しますが、

そこからは、厳しい受験戦争に勝ち残ったエリートバスのみが、

40cmオーバーとなり、さらにその中の極わずかなバスが45を超え、

水抜きなどの外国からの圧力も起因し、

50オーバーになるバスはほとんど居ません。

だから、なかなか50オーバー釣れません。



今シーズン最大がのこの47cmですからね。

やはり今年もそろそろ琵琶湖に行こうかと思っています。

琵琶湖だってそう簡単に50オーバートップで釣れませんよ。

でもやるからに目指すはビッグバスでしょう。

ムーングローな釣りも最終的にはデカバスを取るためにやるのですから。


なお、最後に念のため、書いておこうと思いますが、

夜釣りは確かに危険なので、岸からでも必ずライフジェケットを着用するということ。

それと夜釣りをする場所は日中下見をしておくか、

普段通い慣れている場所以外は絶対しないようにすること。

以上、死んでしまっては元も子もないので、

無理をせず、小さなことでも安全を第一優先して行動したいものです。

と言うことで、みなさんも良い夜釣りを!



おわり


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