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2017/04/28 「百戦錬磨の生き残りデカバス」
その池はボクの住んでいる所から東に10kmほどの山の中腹にあります。
住宅地の皿池と違い、山の中腹にあるその溜め池は、生活排水が入らないので水質は非常によく、岸から数トールのところにウィードが茂り、バスには絶好の生育条件が保たれているのです。
実際に8年ほど前、その池は爆釣でした。
1日に50近いバスが4〜5匹釣れたこともあり、こだわりトップウォータープラッガー、バスバッガーにとってはまさに貴重な釣り場だったのです。が、それ故にここを訪れる釣り人は年々増え、それと比例するかのように年々釣れなくなり、今ではほとんど釣れない池となっています。
仮にいま、そこがどれくらい釣れないかと言うと、10回釣行すると、9回はノーバイトで1回くらいはバイトがあるかも、という程度です。今となってはそれくらい釣れない池なのです。
ただ、その釣れない程度に反して、あれほどデカバスがいたのだから、当時の生き残りが1匹くらいはいるのではないか、と思うのは普通であり、実際、1匹もの凄いのがいるらしいのです。こうして今でも、そいつを狙うべくこの池にやってくる釣り人はそれなりに多いのです。
しかしその百戦錬磨の生き残りデカバスは、そう簡単には釣れません。昔ここでバコバコ釣っていたボク自身も、ここ数年この池でデカバスは全く釣っていませんし、殆ど期待もしていません。ただ、あの事件があってからは、いい時期には来ることになりました。
そのある事件とは、一昨年の秋に、その生き残りと思われるデカバスの注意を引いたことが一度だけあったということです。ほとんど日も暮れた秋の日、その池の流れ込みにポッパーをキャストし、パコン、パコン、とリトリーブ後、ポーズをとって無反応だったため、次のキャストに移ろうとロットを立ててラインを引いてくる途中で「ボッ!」というショートバイトがあったのです。こちらを試すかのように非常に短いショートバイト。そしてうっすらと見えたデカバスの魚影は、ただならぬ気配を感じました。その後、何度キャストしても、そのバスは二度とボクの前には姿を見せることはなかったのです。
こうしてボクは、時期を見ては、この池を訪れるのですが、去年は惨敗、大概はノーバイトで、小バスが1匹釣れた記憶しかありません。次第に足も遠のく感じでしたが、去年の春に、たまたまその池で出くわした釣り人が、実際にそのデカバスを最近釣ったとのことで話を聞くことができました。
そのバスは、なんとヘドンのマグナムトーピードで釣れたそうで、体長は51cm、体高もすごかったとのことですが、丸々としており、すさまじい引きだったと言います。こういう話を聞くと、またやる気が出て今年もそのバスを釣るべく、時期をみてはその池に通うことになっているのです。
そしてここからが今日の釣行記です。
今日は連休前の金曜日と言うこともあり、その池に釣り人の姿はありませんでした。
入水したのは18:30ごろで、まずは堰堤と護岸際にWPという高浮力ポッパーを打っていきました。
30分くらいかけて池を半周した時点で、期待むなしく何の反応もありません。そして例の奥の流れ込みに入りました。流れ込みは水が流れておらず、しばらくこないうちに竹が2本ほど水面に横たわっていて、非常に投げずらく、何とか間に入れてしっかりとアクションをさせましたが、結局無反応でした。流れ込みは何もいない感じでした。
あたりはだんだん夕闇に包まれ、水はすこぶるキレイで青々としています。居れば出てもよいはずなのですが・・・・実際でません。
残り半周して堰堤に戻り、結局ノーバイト。
やっぱりここはもうデカいのいないのか?
そう思って再び堰堤を過ぎ、護岸にWPポッパーを打っていくと、パショ!っと25センチくらいの若バスが釣れました。「とりあえずボウズじゃなくてよかった」そう思って、もう真っ暗だけど護岸の奥までやって帰ることにしました。
その護岸の奥はちょっとしたワンドになっていて、ほぼ垂直のコンクリートで護岸されています。際まで水が満ちていて、雰囲気的には出そうな感じでした。
さきほど明るいときに出なかったその護岸コンクリートの角に再度ポッパーをキャストし、パコン、パコン、パコンと3回アクションさせ、停止させた次の瞬間、ゴボォッ
なんと!きたのです!
もう音からして間違いなく50UPバス!
バレないように慎重にロッドでなやすも、すぐに強烈な突進があり、ラインを持つ手を少し緩めて対応しました。
しばらくして白い腹を横たえ、浮いてきたのはまさにウワサの百戦錬磨の生き残りバスでした。
確実に2キロオーバー。重いのなんのって自撮が大変でした
持っただけでこんなになる。歯がむちゃくちゃ鋭いバス。
サイズは口閉じ尾開きで52cm。
買ったばかりのダイワのランカーメジャーが早速役に立ちました。
ウワサどおり、丸まるとしたフットボール体型。
ということで、また会えるように丁重にお帰りいただきました。
やっぱり居た生き残りデカバス!
しばらくはそっとしておいてあげよう。
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Chartreuse Popper |